ヨーグルトが腸活に良いとされる理由
主に以下の3つが挙げられます。
1. プロバイオティクスによる腸内環境の改善
ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスは、腸内で善玉菌として働き、悪玉菌の増殖を抑制します。
これにより、腸内フローラのバランスが改善され、腸の運動が促進されます。
PubMedに掲載されている研究では、プロバイオティクスの摂取が便秘や下痢の改善に効果的であることが報告されています。
2. 腸のバリア機能の強化
腸内フローラの改善は、腸の粘膜を強化し、バリア機能を高めることにつながります。
これにより、有害物質の侵入を防ぎ、炎症を抑制する効果が期待できます。
Natureに掲載された研究では、特定のプロバイオティクスが腸のバリア機能を強化し、炎症性腸疾患の症状を緩和する可能性が示唆されています。
3. 免疫機能の調整
腸内フローラは、免疫細胞の活性化や抑制を調整する役割を担っています。
ヨーグルトの摂取により腸内環境が改善されると、免疫機能が適切に調整され、免疫力の向上につながる可能性があります。
Scienceに掲載された研究では、腸内細菌が免疫系の発達や機能に重要な役割を果たすことが示されています。
ヨーグルトの摂取に関する注意点
個人差がある
ただし、ヨーグルトの効果は個人差が大きく、すべての人が同じ効果を実感できるわけではありません。
また、ヨーグルトの種類によって含まれるプロバイオティクスの種類や量が異なるため、自分に合ったヨーグルトを選ぶことが重要です。
加糖ヨーグルトの過剰摂取は、カロリーオーバーにつながる可能性があります。
体質的に合わない人も
ヨーグルトは一般的に健康に良い食品とされていますが、体質によっては合わない人もいます。
その理由は主に以下の4つです。
1. 乳糖不耐症
ヨーグルトには乳糖が含まれており、乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」の活性が低い人は、乳糖を十分に消化できません。
消化されなかった乳糖は大腸で腸内細菌によって分解され、ガスや酸を発生させ、腹痛、下痢、膨満感などの症状を引き起こします。
日本人を含むアジア人は、欧米人に比べて乳糖不耐症の割合が高いことが知られています。
2. 乳製品アレルギー
牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン、ホエイなど)に対するアレルギーを持つ人もいます。
アレルギー症状は、蕁麻疹、湿疹、呼吸困難、消化器症状など、多岐にわたります。
乳製品アレルギーは、乳糖不耐症とは異なり、免疫系が関与する反応です。
3. 特定の成分に対する過敏症
ヨーグルトには、乳糖や乳タンパク質以外にも、さまざまな成分が含まれています。
添加物(香料、甘味料、保存料など)や、特定の乳酸菌に対する過敏症を持つ人もいます。
過敏症の症状は、個人によって異なり、消化器症状、皮膚症状、神経症状などが現れることがあります。
4.特定疾患
特定の疾患をお持ちの方は、医師に相談の上、摂取してください。
ヨーグルトが体に合わない場合に現れる影響
消化器症状
腹痛、下痢、便秘、吐き気、嘔吐、膨満感、ガスなど
皮膚症状
蕁麻疹、湿疹、かゆみ、ニキビなど
呼吸器症状
喘息、鼻炎、咳など
その他の症状
頭痛、倦怠感、イライラ感など
これらの症状は、ヨーグルトを摂取してから数分~数時間以内に現れることが多いです。
もし、ヨーグルトを摂取後にこれらの症状が現れた場合は、摂取を中止し、必要であれば医療機関を受診してください。
ヨーグルトが摂取できない場合は?
ヨーグルトが好きではなかったり、体質的に摂取できない人は、乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスの恩恵は受けられないのでしょうか?
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